この心情こそは私が誇る唯一のものであり、力も、浄福も、悲惨も、すべてはこの泉から湧く。ああ、私が知っていることは何人も知ることができる。——ただ、私の心は私だけのものだ。
日常の生活においても、自由な高貴な世の意表に出る行為の人は、その中途にあってはほとんど例外なく、あの男は酔っている、あの男は痴れ物だ! という罵声を背後からあびせかけられます。これこそまことに堪えがたいことです。恥じよ、諸君、醒めたる人々! 恥じよ、諸君、賢者たち!
人間の中には、自己を拡充してさらに新しい発見をし、さらに遠くさまよい出でようとする欲望がある。それだのにまた、すすんで制約に服し、習慣の軌道を辿って、右にも左にも目を放つまいとする内的な衝動もある。
この人は人間であるが故に幸福である。そして、いかに大きな制約をうけながらも、つねに自由という甘美な感情を、いつでものぞむときにこの囚屋わ出てゆくことができるという気持ちを、おのが心の底にたたえている。
成人といえども、じつは子供とおなじように、この地上によろめきながら、いずくより来りいずくに行くかをも知らず、真の目的にしたがって行為することもなく、やはりビスケットや菓子や白樺の笞によって操縦されているものなのだ。
私はおのれが心の内面にたち返って、ここに一つの世界をみいだす
威厳を保たんがためにいわゆる賤民から遠ざかる必要があると信じている人間は、敗北をおそれて敵から身をかくす卑怯者と、同じ非難に価いする。
千行の熱い涙の下に
一つの世界が湧き出ずるのを見た